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はじめての信用取引と現渡し|低位株で手数料137円、税金上は▲200円になった仕組み(SMBC日興)

公開日:2024年3月19日 / 最終更新日:2026年10月25日

2024年3月、SMBC日興証券で初めて信用取引をしました。やったのは、株を「信用で売る」と「現物で買う」を同時にして、すぐに相殺する現渡しです。

そのついでに、低位株(株価の安い株)を使った節税の仕組みも確かめました。結果は、実際に払ったのは手数料137円だけなのに、税金の計算では200円の損になりました。その仕組みと手順をまとめます。

結論
・音通(7647)を100株、制度信用で売り+現物で買い、現渡しで相殺
・実際のコストは現物の買い手数料137円だけ(信用取引・現渡しの手数料は0円、逆日歩も0円)
・取得単価の1円未満は切り上げになるので、税金上は▲200円の損
・株数を増やすほど、手数料はほぼ同じで税金上の損だけが増える

きっかけ:信用口座が閉鎖されそうになった

日興から「1年間使っていない信用取引口座は、3月15日に閉鎖します」というお知らせが届きました。信用口座を開いたのは、ちょうど1年前。「クロス取引をやるぞ」と開いて、そのまま使っていませんでした。

日興イージートレードの信用取引口座閉鎖のお知らせ
1年使わないと閉鎖される

開き直す手間を考えて、閉鎖される前に一度使ってみることにしました。

やったこと:信用売り+現物買い → 現渡し

内容
銘柄音通(7647)。株価28円の低位株
信用売り制度信用 100株・成行・当日中
現物買い100株・成行・寄付
相殺現渡し(買った現物を、信用売りの返済に渡す)

準備

  1. 日興で信用取引口座を開く(1年使わないと閉鎖されるので注意)
  2. 入金して、預り金から保証金へ振り替える(信用取引には保証金30万円以上が必要)

注文と約定

信用取引の注文約定状況。音通 売 新規6か月 100株 成行
制度信用で100株を売り
国内株式の注文約定状況。音通 買 100株 成行 寄付
現物で100株を買い

どちらも28円で約定しました。現物の買い手数料は、10万円以下なので137円。

日興イージートレードの現物手数料。10万円まで137円
当時の現物取引の手数料

現渡し

「お取引」→「建玉一覧」から、売りの建玉の「現渡」を選んで、株数を入れるだけです。

信用建玉一覧。音通 売 制度 100株 28円
建玉一覧の右端に「現渡」
現渡注文の内容。音通 100株 想定受渡代金2,800円 受渡予定日2024年3月18日
現渡しの確認画面

翌日に現渡しが完了しました。

結果:実際は137円、税金上は200円の損

項目金額
現物の買い手数料137円
現物の売り(現渡し)の手数料0円
信用取引の手数料0円
貸株料・逆日歩0円
実際に払ったお金137円
税金の計算上の損▲200円
特定口座の明細。音通 100株 譲渡損益 マイナス200円
特定口座の明細では▲200円

なぜ200円の損になるのか

株の1株あたりの取得単価は、手数料を足して計算し、1円未満は切り上げになります。

計算
1株あたりの取得単価28円 + 手数料1.37円(137円÷100株)= 29.37円 → 切り上げで30円
1株あたりの売った値段28円
1株あたりの損28円 − 30円 = ▲2円
100株では▲200円

株数を増やすと、税金上の損だけが増える

たとえば同じ28円の株を5,000株(約14万円・手数料198円)にすると、こうなります。

計算
1株あたりの取得単価28円 + 0.0396円(198円÷5,000株)= 28.0396円 → 切り上げで29円
1株あたりの損▲1円
5,000株では▲5,000円(実際の手数料は198円)

同じ証券会社の特定口座に、その年の利益や配当があって税金を引かれていれば、この損と相殺されて税金が戻ってきます。株価が安く、手数料が株数で割られてほぼ0円になるほど、効率がよくなります。

相殺できるのは、同じ証券会社の特定口座の中だけです(確定申告をすれば、ほかの証券会社とも相殺できます)。また、取得単価が整数にならないと切り上げの効果が小さくなるので、1円刻みで値段がつく東証で、売りと買いが同じ値段で約定することが前提です。

やってみてわかったこと

一般信用の在庫は「取扱銘柄一覧」で見られる

「お取引」→「取扱銘柄一覧」で、一般信用の売建可能数量(在庫)を見られます。音通は一般信用の在庫がなかったので、今回は制度信用でした。

取扱銘柄一覧。音通の一般信用の売建可能数量は表示なし
音通は一般信用の在庫なし

在庫がいつ補充されるかは、決まっていないそうです。

信用買い→現引きなら、手数料も節約できる

日興は信用取引の手数料が無料なので、現物で買う代わりに信用で買って現引きすれば、現物の手数料137円もかかりません。ただし、現引きの手間が増えます。節税が目的なら、手数料が取得単価に入る現物買いのほうがいいです。

優待クロスのときは、現渡しのタイミングに注意

今回は節税が目的だったので、すぐに現渡ししました。株主優待や配当を取るクロスでは、権利付き最終日の取引が終わってから現渡しをする必要があります(日興は17時以降)。

タイミングやること
権利確定日の3営業日前まで信用売り・現物買いの注文
権利付き最終日(2営業日前)の15時まで両方の約定
権利付き最終日の17時以降現渡しの注文

ポイ娘のひとこと:信用口座の閉鎖通知がきっかけの、後ろ向きなスタートでした。それでも、実際にやってみると、取得単価の切り上げのような、本で読むだけでは気づかないことがわかりました。

まとめ

  • 日興で、音通100株の信用売り+現物買い→現渡しをした
  • 実際のコストは手数料137円だけ。税金上は▲200円
  • 取得単価の1円未満の切り上げで、株数が多いほど税金上の損が増える
  • 相殺できるのは同じ証券会社の特定口座の中だけ

優待クロスのやり方は優待クロスの始め方にまとめています。

※本記事は情報提供を目的としており、投資・金融商品の購入を勧誘するものではありません。最終的な判断はご自身の責任のもとで行ってください。

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