公開日:2026年10月23日 / 最終更新日:2026年10月25日
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最近、いつもより株数の多いクロス取引(信用で売って、同じ数を現物で買う)を、何度もやりました。楽天証券を中心に、SBI証券や大和コネクト証券でも注文を出しています。
100株のクロスでは一度も見たことのないエラーや注意が、次々に出てきました。調べて、実際に出し直してわかったことをまとめます。
結論
・51単元以上の信用売りは、楽天では成行で出せない(空売り価格規制)→ 指値で出す
・成行の買いは、その日の値幅の上限で必要なお金を計算される → 指値で上限を決める
・売りと買いは、寄付きで同じ値段にそろうように指値を入れる
・増担保規制や証券会社独自の規制で、信用売りができない銘柄がある
・信用銘柄(貸借銘柄ではない)は、そもそも信用売りができない
1. 51単元以上の信用売りは、成行で出せない
楽天証券で、まとまった株数の信用新規売りを成行で出そうとしたら、このエラーが出ました。

空売り価格規制は、株価が大きく下がっているときに、空売りでさらに下げることを防ぐルールです。同じ銘柄で51単元以上(100株単位なら5,100株以上)の空売りが対象です。前の日の終値などから10%以上下がった日は、一定の値段以下での空売りができなくなります。
楽天証券では、51単元以上の信用新規売りは、その日に規制が出ているかどうかに関係なく、成行の注文を受け付けてもらえませんでした。指値にしたら、ふつうに出せました。
100株や1,000株(10単元)のクロスなら、このルールには当たりません。株数の多いクロスをするときだけ気をつけてください。
2. 成行の買いは、必要なお金が多く押さえられる
現物の買いを成行で出すと、その日の値幅制限の上限の値段で、必要なお金(余力)を計算されます。
| 例 | 計算される金額 |
|---|---|
| 前日の終値が18円の株 | 値幅の上限は48円(100円未満は±30円) |
| 成行で2万株買う | 48円×2万株=96万円を押さえられる |
| 指値20円で2万株買う | 20円×2万株=40万円で済む |
実際に約定する値段が18円でも、注文を出した時点では最大の金額で計算されます。株数が多いと、余力が足りないと言われる原因になります。
そこで、買いは「前の日の終値より少し上」の指値にしました。買いの指値は「この値段以下なら買う」という意味なので、寄付きの値段がそれより安ければ、寄付きの値段で約定します。
3. 寄付きで売りと買いを同じ値段にそろえる
クロス取引は、売りと買いを同じ値段で約定させるのが基本です。値段がずれると、その差がそのまま損になります。私は、寄付き(9:00や後場の12:30)で両方を約定させています。
| 注文 | 入れ方 | 意味 |
|---|---|---|
| 信用売り | 前日終値より少し下の指値 | この値段以上なら売る → 寄付きの値段で約定 |
| 現物買い | 前日終値より少し上の指値 | この値段以下なら買う → 寄付きの値段で約定 |
こうすると、寄付きの値段が「売りの指値」と「買いの指値」のあいだに入れば、両方とも寄付きの同じ値段で約定します。
寄付きが買いの指値より高いと、売りだけ約定します。寄付きが売りの指値より安いと、買いだけ約定します。9時すぎに、両方約定したかを必ず確認してください。片方だけなら、その日のうちに閉じます。
板で寄付きの値段の目安を見る
寄付き前の板(気配)を見ると、だいたいどのあたりで寄付くかがわかります。売りと買いの注文が重なりそうな値段の近くに、何十万株、何百万株と注文が並んでいる銘柄なら、ある程度の株数でも問題なく約定します。出来高の少ない銘柄は、値段が飛びやすいので注意します。
また、売りと買いは東証で出します。楽天証券やSBI証券の「SOR」(自動で一番いい市場を選ぶ)にしていると、PTSで約定して値段がずれることがあります。
4. 増担保規制・証券会社独自の規制で、信用売りができない
同じ銘柄でも、証券会社によって信用売りができたり、できなかったりしました。


| 証券会社 | 表示 | どうなったか |
|---|---|---|
| SBI証券 | 増担保規制銘柄です | 注意が出るだけで、注文はできた |
| 大和コネクト証券 | 当社規制により取引に制限 | 信用新規売りができなかった |
| 楽天証券 | 取引規制無 | ふつうに注文できた |
- 増担保規制:株価の動きが大きい銘柄に、取引所などが出す規制。信用取引で必要な保証金が増える。その日のうちに現渡しするなら、注文自体はできることが多い
- 当社規制:証券会社が独自にかける規制。増担保などをきっかけに、信用新規売りを止める証券会社もある
規制は、株価が落ち着くと外れることが多いです。ほかの証券会社で同じ銘柄が使えないか、注文画面で確認します。
5. 信用銘柄は、そもそも信用売りができない
ある銘柄で信用取引をしようとしたら、メニューに「信用買いを行う」しか出てきませんでした。これは、その銘柄が信用銘柄だったからです。
| 種類 | 信用買い | 信用売り(制度信用) |
|---|---|---|
| 貸借銘柄 | ○ | ○ |
| 信用銘柄 | ○ | × |
制度信用でクロスをするなら、貸借銘柄である必要があります。一般信用なら、証券会社が在庫を持っていれば、貸借銘柄でなくても売れることがあります。
6. 楽天証券でやっておくと楽な設定
自動振替は「信用優先モード」
楽天証券では、証券口座の預り金と、信用取引の保証金が分かれています。毎回振り替えるのが面倒なので、自動振替を設定しておくと楽です。「入出金・振替」→「保証金・証拠金振替」→「自動振替設定」で、信用優先モードを選ぶと、次の2つがまとめて設定されます(楽天証券 自動振替の設定)。
- 信用新規注文のとき、保証金が足りない分を預り金から自動で振り替える
- 現物を買うときに、保証金の現金も使える。買った株は保証金の代わり(代用)になる
受渡が終わっていない注文があると、設定を変えられない項目があります。
現渡しは「現引現渡」ボタン
楽天証券のアプリ(iSPEED)では、現渡しのボタンが少しわかりにくいです。右下の「メニュー」を開くと、「信用取引」の中に「現引現渡」のボタンがあります。ここから銘柄を選んで、現渡しの数量(「全て指定」でもOK)を入れて注文します。

手数料は区切りを意識する
楽天証券の手数料(超割コース)は、約定代金が20万円・50万円・100万円などの区切りを超えると一段上がります。株数の多いクロスでは、「買いの指値×株数」が区切りを超えないように株数を決めると、手数料の無駄がありません。
ポイ娘のひとこと:100株のクロスでは出会わなかったエラーばかりで、そのたびに調べて出し直しました。短いあいだに、注文のルールをかなり覚えました。
まとめ
- 51単元以上の信用売りは、楽天では成行不可。指値で出す
- 成行の買いは、値幅の上限で余力を押さえられる。指値で上限を決める
- 売りは少し下、買いは少し上の指値で、寄付きの同じ値段にそろえる。市場は東証
- 増担保規制・当社規制・信用銘柄では、信用売りができないことがある
- 楽天は自動振替を信用優先モードに。現渡しは「現引現渡」ボタン
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※本記事は情報提供を目的としており、投資・金融商品の購入を勧誘するものではありません。最終的な判断はご自身の責任のもとで行ってください。