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オルカンは無配当?見えない配当を計算したら年37.7万円|自社株買いも入れると年100万円

配当管理アプリで、自分の年間配当を見るとがっかりします。私の場合、純粋な配当は年25万円くらい。でも、資産の大半はオルカンやS&P500の投資信託で、これは配当(分配金)を出さないので、アプリには1円も出てきません。

配当管理アプリの画面。投信含むで年間配当金額251,487円(年利0.51%)
配当管理アプリ。「投信含む」にしても年251,487円

ただ、オルカンの中に入っている会社は、ちゃんと配当を出しています。その配当は、ファンドの中で受け取られて、自動で再投資されているだけです。そこで、私が持っている投資信託の「見えない配当」を計算してみました。

結論:私の投資信託(約3,100万円)の見えない配当は、年37.7万円くらい。純粋な配当25万円と合わせると、実質の配当は年63万円くらい。さらに、米国の会社が配当の1.5倍くらい行っている「自社株買い」の分(年39万円くらい)も入れると、株主への還元は年100万円くらいになりました。

見えない配当の計算式

計算はシンプルです。

見えない配当(年) ≒ 投資信託の評価額 × 指数の配当利回り × 約0.9

  • 指数の配当利回り:オルカンなら「MSCI ACWI」、S&P500なら「S&P500」という指数の、配当利回り
  • ×0.9:海外の会社の配当は、ファンドが受け取るときに現地の国で税金が引かれるので、ざっくり1割引いています(国によって違います)

指数の配当利回りは「全銘柄の加重平均」

指数の配当利回りは、全銘柄の配当の合計 ÷ 全銘柄の時価総額の合計で計算されています。これは、各銘柄の配当利回りを、時価総額の比率で加重平均したものと同じです。オルカンもS&P500も時価総額の比率で株を持っているので、評価額 × 指数の配当利回りで、ファンドの中に入ってくる配当の目安になります。

何千もの銘柄を自分で計算する必要はありません。指数を作っている会社(MSCIなど)が、毎月公表しています。

指数配当利回り出どころ
MSCI ACWI(オルカン)1.58%MSCIのファクトシート。1年分の配当 ÷ 2026年9月末の株価(2,414銘柄)
MSCI World(先進国)1.52%同上
S&P500約1.0%直近12か月の配当 ÷ 株価(民間の集計)

(MSCI ACWI Index Factsheet / ChartRow)

私の投資信託で計算してみた

マネーフォワードに出ている投資信託を、中身の指数ごとにまとめて計算しました(2026年10月時点)。

中身評価額配当利回り見えない配当(年)
全世界株式(オルカンなど)約1,512万円1.58%約21.5万円
先進国株式約268万円1.52%約3.7万円
米国株式(S&P500など)約1,333万円約1.0%約12.5万円
合計約3,113万円約37.7万円

純粋な配当(年25万円くらい)と合わせると、実質の配当は年63万円くらい。配当管理アプリに出ている数字の、約2.5倍でした。月にすると5万円ちょっとです。

思ったより少ない…のはなぜ?

正直、計算してみて「少ない」と思いました。オルカンの配当利回り1.58%は、日本の高配当株(3〜4%)と比べるとかなり低いです。理由は、比率の大きい会社ほど配当が少ないからです。

オルカンの上位5社オルカンの中の比率
エヌビディア5.11%
アップル4.76%
マイクロソフト3.52%
アマゾン2.35%
アルファベット(A株)1.97%

上位10社だけでオルカンの約25%を占めていて、そのほとんどが米国の大型テック企業です。こうした会社の配当利回りは0〜1%未満で、アマゾンは配当を出していません。比率が大きい会社の配当が少ないので、全体の平均が下がります。米国の会社が、全体の約64%を占めていることも大きいです(MSCIのファクトシートより)。

配当のかわりに「自社株買い」で還元している

米国の会社は、配当のほかに自社株買いで株主にお金を返しています。たまたま多い年だけを見ないように、S&P500の会社が1年間に使った金額を、公式の発表で7年分集めました。

年配当自社株買い自社株買い÷配当
2019年4,855億ドル7,287億ドル1.50倍
2020年4,832億ドル5,198億ドル1.08倍
2021年5,112億ドル8,817億ドル1.72倍
2022年5,646億ドル9,227億ドル1.63倍
2023年5,882億ドル7,952億ドル1.35倍
2024年6,296億ドル9,425億ドル1.50倍
2024年10月〜2025年9月6,649億ドル1兆200億ドル1.53倍

(S&P Dow Jones Indicesの発表などより。2022年の配当はFirst Trustの集計)

どの年も、自社株買いのほうが配当より多いという結果でした。ならすと、自社株買いは配当の1.5倍くらいです。

ただ、2020年だけは1.08倍まで下がっています。コロナで業績が不安になった年に、配当はほぼそのまま(前年比−0.5%)なのに、自社株買いは約3割も減りました。自社株買いは、やめやすいことがよくわかります。

自社株買いで、なぜオルカンの価値が上がるのか

  1. 会社が自分の会社の株を買って消すと、発行している株の数が減る
  2. 会社の利益が同じでも、1株あたりの利益が増える(ピザを8人で分けていたのが7人になるイメージ)
  3. 1株の価値が上がり、株価が上がりやすくなる
  4. その株を持っているオルカンの基準価額が上がる

配当のように現金では来ませんが、株の価値として受け取っているということです。

米国の会社が自社株買いを好む理由

  • やめやすい:配当を減らすと「業績が悪いのか」と株価が大きく下がる。自社株買いは、業績が悪い年に止めても目立たない
  • 株主の税金が後回しになる:配当はもらうたびに課税されるが、自社株買いで株価が上がった分は、売るまで税金がかからない
  • 経営者の報酬:報酬が株価や1株あたり利益と連動していることが多く、自社株買いはその両方を押し上げる

最近は、日本の会社も自社株買いを増やしています。

私の分も計算してみました。S&P500だけでなく、オルカンの中身の約64%、先進国株式の中身の約77%も米国株です(MSCIの資料より)。全部合わせると、私が持っている米国株は約2,510万円分。これに配当利回り約1.0%と1.5倍をかけると、自社株買いで年39万円くらいを、株の値上がりの形で受け取っている計算です(米国以外の会社の自社株買いは入れていません)。自社株買いは年によって変わるので、目安くらいに見ています。

投資信託全体から見ると、利回りは約2.5%

金額(年)投資信託(約3,113万円)に対して
見えない配当約37.7万円約1.2%
自社株買い(米国株の分)約39万円約1.3%
合計約77万円約2.5%

FIREの目安の「4%ルール」(毎年、資産の4%を取り崩す)でいうと、4%のうち約2.5%ぶんは、配当と自社株買いで毎年生まれていることになります。

見えない配当は、税金を引かれずに再投資されている

見えない配当には、いいところもあります。課税口座でふつうに配当をもらうと、約20%の税金が引かれてから口座に入ります。投資信託の中の配当は、日本の税金を引かれずに、そのまま再投資されます(現地の税金は引かれます)。

配当金としては見えなくても、基準価額の値上がりの中に、配当も自社株買いも全部入っている。そう考えると、配当アプリの数字が少なくても気にならなくなりました。

ポイ娘のひとこと:計算してみると、思っていたより少ないのが正直な感想です。ただ、配当アプリに出ている25万円よりは、実際にはずっと多くの還元を受け取っていることがわかりました。資産全体の推移は純資産の推移で記録しています。

まとめ

  • オルカンやS&P500は無配当でも、中の会社の配当はファンドの中で再投資されている
  • 見えない配当 ≒ 評価額 × 指数の配当利回り × 約0.9。オルカンは1.58%、S&P500は約1.0%
  • 私の投資信託約3,100万円だと、見えない配当は年37.7万円くらい。純粋な配当と合わせて年63万円くらい
  • 米国の会社は、配当の1.5倍くらいを自社株買いで還元(2019〜2025年)。それも入れると、年100万円くらい
  • 利回りが低いのは、比率の大きい米国テック企業の配当が少ないから。そのぶん自社株買いで還元している

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※本記事は情報提供を目的としており、投資・金融商品の購入を勧誘するものではありません。最終的な判断はご自身の責任のもとで行ってください。

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